政策
私が政治をめざした理由

1991年の統一地方選挙で、私は地方政治の世界へ飛び込みました。その挑戦を心に定め、赴任先の広島から三重に戻ったのが、その2年前の1989年。当時私は26歳、若さゆえの後先考えない決断でした。

 

あの頃、時代は昭和から平成へと移り、日本は戦後最大のバブル景気のなかで浮かれていました。国政では、リクルート事件や消費税導入による政治不信、アメリカとの一触即発の経済摩擦。政治も経済も未来への希望を示すどころか、座して死を待っているかのように感じました。また、金太郎飴のように全国一律、国の補助金頼みのハード優先の都市政策に、私は違和感と危機感を募らせていました。

 

さらに、外から見たふるさと亀山は、躍動を迎えようとしていた中部圏飛躍のインパクトを活かす術を持ち得ていないように見え、何よりも公の指導的立場にある方々のまちづくり・ひとづくりへの無関心さが、絶望的だと映りました。この感覚が、私を躊躇させることなくふるさとに帰らせ、地方議会への挑戦を決心させました。

 

「地方から政治を変える!」、最初の選挙で訴えたこの志は、我が青き原点であり30年経った今でも色あせることはありません。令和の時代を迎え、明治以来の中央集権体制から「真の地域主権」を勝ち取らなければならない局面を迎えています。一方、直面する未曽有の新型コロナ禍の危機を乗り越え、将来を見すえたDXやSDGsへの道筋をつけなければならない大切な時期でもあります。

 

あの頃、無名の若者を地方政治に送っていただいた皆さんや、私の理念やあゆみに共感をいただく皆さんの希望や声なき声に応えるために、私はあの時の青き初心を貫く覚悟です。

2021年新春

桜井義之

3つの政治理念
分権型社会への転換

国と地方のしくみは基本的に違うにも関わらず、戦後の右肩上がりの成長と豊かな社会を築くことに貢献した中央集権のシステムに、地方自治体はどっぷり浸かり甘んじてきました。長きにわたり思考停止状態を続けてきた結果、三割自治と称された時代から数十年経った今も、基本的な構造はなんら変わっていません。しかし、2000年の地方分権一括法・2011年の地域主権一括法の制定を経て、今こそ新しい自治のカタチを創りあげる局面を迎えています。自らの地域は自らで創ることを志向する、真の『分権型社会への転換』をめざします。

品格ある地域社会の創造

文明の発達は、現代の豊かな社会への原動力となりました。しかし、経済的な豊かさを手に入れた一方で、心の豊かさを見失ってきました。昨今の刹那的な世相や信じ難き事件などに、先人から受けついだ文化や情緒性が希薄なことに気づきます。これを打ち破るには、世界が驚嘆した東日本大震災後の日本人に見る、あの高い精神性などが求められていると考えます。地域に根ざした自然や文化や技術などが調和した日々と絆を重んじ、それらを将来の世代へと継承させていくという責任に満ち溢れた人とまち。そのような『品格ある地域社会』を創造します。

Quality of Lifeの追求

一人ひとりの生活の質を高め、誰もが愛着と誇りをもって暮らせる地域社会を創るためには、地方自治体の政策と仕組みを抜本的に転換することが必要と考えます。環境や福祉や教育などの分野で直面する深刻な問題への対処療法的な政策から、長期的視野での包括的かつ予防的な政策への転換。さらに、人に優しく配慮された、持続可能なまちづくりへの仕組みの転換。それらの障害にあるタテ割り行政に終止符をうち、『Quality of Life(生活の質)』を高めるための統合された政策や行政システムの変革に、徹底的にこだわります。

私がめざす亀山のすがた
緑のキラリと輝くまち

亀山市は、人口50000人と小さい都市ながらも、豊かな自然に抱かれ、歴史が織りなした佇まいがあります。近年の産業集積や交通拠点性の高まりのなか、独自の環境・文化・次世代育成のプログラム。さらに、世界標準を志向する健康都市や独自のコミュニティ戦略があります。これらまちを形づくる多様な要素がうまく結びつく「高い結晶性」とも言うべき、オンリーワンの『小さくともキラリと輝くまち』をめざします。

 

その先に、世代を超えた市民が、愛着と誇りを持って暮らし続けることができる、心地の良いホームタウン『緑の健都』が生まれるものと私は考えます。

「新生・亀山Quality」

「新生・亀山Quality」とは、亀山市の地域経営における、理念・政策・行政システム・協働などの「まちづくり・ひとづくり」にかかる、有形無形の総称です。それらの積み重ねが、誰もが心地よさと幸せを実感できる、唯一無二の「亀山クオリティ」につながると考えています。

 

我らが愛するまち・亀山は、将来にわたり持続的な成長を続け、豊かな「クオリティ・オブ・ライフ(暮らしの質)」と「次世代への継承」の実現をめざします。よって、次の3点を重視し統合した政策を進めます。

1.絆 2.持続可能性 3.クオリティ・オブ・ライフ

地域・コミュニティ・市民活動 → 自助・共助 → 市民力・地域力

将来世代への継承 → 環境・産業・ひとづくり・行財政改革 → 都市力

健康・文化・スローライフ・家族etc. → 個の輝き

新生・亀山Quality
=
絆
×
持続可能性
×
クオリティ・オブ・ライフ